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平成22年10月6日 |
近世南部家の北氏に光 |
八幡平市博物館 往時を知る資料20点 公用日記など展示 |
八幡平市叺田(かますだ)の市博物館(矢萩昭二館長)は11月7日まで企画展「北一族の光と影」を開いている。同市西根寺田にあった寺田城を治めた南部家家臣の北氏一族にスポットを当て、かかわりある地域や人との交流などを紹介し歴史に思いをはせる。 花巻城代を務め、主君南部信直を補佐して近世南部家の基礎を築いたいた北信愛(のぶちか 1523?1613年)所用と伝えられる県指定文化財の胴具足や、将軍徳川秀忠から拝領した葵の紋入りの夏羽織、北氏の公用日記など約20点の資科を展示し時代背景なども紹介。 寺田城跡をはじめ北一族に関係する城跡や、各領地に伝わる祭りなど約40枚の写真も並び、往時に思いを寄せることができる。 北氏は、南部家から分かれた家で、信愛の代に三戸城の北に屋敷を構えたことで「北殿」と呼ばれ氏名となったとされる。信愛は名跡継承を願わず死んだため、所領は一時藩に接収され、子は別禄をもらいそれぞれ家を興した。長男愛一(ちかかず)系(寺田)と三男直継(なおつぐ)系(鹿角・大湯、花巻)の2家が明治維新まで存続。直継系は南部家家老も務めた。 矢萩館長は「寺田に北氏がいたことは地元でもあまり知られていない。地域の歴史に理解を深めてもらえればうれしい」、と語る。 10月23日午後1時半からは同市の寺田公民館で、愛一系の北氏現当主で盛岡市在住の北敏昭さんが「400年の空間を越えて?北信愛・愛一・十左衛門」と題し講演する。入場無料。 市博物館の開館時間は午前9時から午後4時半。月曜休館。入館料は大人200円、高校生以下100円。問い合わせは市博物館(0195・63・1122)へ。 「岩手日報」平成22年10月6日 |